FAQ よくあるご質問
Q12.Dual Agentの危険性
Dual Agentの危険性とはどのようなことですか。(Kさん イサクア在住)
A. 双方に忠実心を保てなくなるところから、双方からの信頼関係を崩す原因となります。
度々このサイトにも出てくる質問です。Dual Agentの役割については こちら を参照いただき、今回はDual Agentにまつわるトラブルについてお話します。
エージェントの役割の中に、Loyalty(忠実)、Confidentiality(秘密保守厳守)というのがありますが、これはそれぞれ片方のお客様へのみ、通用することです。すなわち、買い手のエージェントは買い手のみ、売主のエージェントは売主のみを守る役割をし、Dual Agentのように売主/買主双方の代理をする立場では、これらを守ることが非常に難しくなります。
建物の欠陥等は全ての人に告知する義務がありますので、それは例外とします。
さて、このLoyalty(忠実)というのが、実はDual Agentでは唯一守れない問題となります。Dual Agentは、双方に個人的な情報、事情をもらしてはいけない、すなわち、秘密保守厳守ということを通すために、1人のエージェントが双方の個人的な情報、事情を知ることにより、一切の交渉が出来なくなってしまうということです。
私たちエージェントは普段、この相手の都合、情報をいかに推量し、優位に交渉できるかを検討しています。つまり、ここで言う”個人的な事情”とは、例えば、下記のような場合をいいます。
売主:”この売却を待って新しい家を買う” ←「個人的な情報=告知不要」
買主:”早い引渡しを設定する代わりに値引き交渉が可能になる。”
買主:”本当は今の価格より10,000ドル上乗せしてでも欲しい。” ←「告知不要」
売主:”そちらが今の価格より、いくらまで超えられるかどうか打診したいが、今の状態でも悪くはない。”
買主:”価格を調整しない代わりにインスペクションを放棄、何かあったときにその10,000ドルの予算で修繕する。”
などなど、交渉にはコンフィデンシャル、個人的な事情や情報が飛び交います。これを一人のエージェントが取り持ち、双方の立場に告知してしまうとAgentとして違法行為をしたとみなされ、最悪は免許取り消しを余儀なくされることも・・・。
なお、起訴の80%以上がこうしたBuyerからのケースが多く、Dual Agentは年々深刻な問題となっています。コミッションをくれると約束したからなど、目先の利益に囚われると、後でそれ以上の損害をこうむる恐れがあります。Dual Agentを選ぶ場合は十分に仕組みを熟知の上、納得の上でAgentを雇いましょう。 《2005年10月》
Fair Housing / Equal Opportunity Law
ご存知ですか?Fair Housing / Equal Opportunity Law
当社は囲い込み物件(ポケットリスティング)は取り扱っておりません。
アメリカでは人種や、その他個人的な背景(家族構成・移民・性別等)を理由に、住居の取引を拒否することを違法としています。すなわち、全ての方に購入や売却、居住の権利が与えられているシステムとなっています。
また、日本で多く見られる、囲い込み物件(ポケットリスティング)法律で厳しく取り締まられています。ワシントン州では全てのお客様へ平等に物件がご案内できるよう、共有データベース(Multiple Listing Service=MLS)が売買情報を管理。(一部賃貸は除く。)買主様・売主様の双方にとって、最大限の売却チャンスが得られるようにお手伝いしています。